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Friday, April 3, 2009

やっと3ヶ月

優子

昨日の多摩サイは強烈だったね。
優子、かなり荒れてなかった?ま正面から、ずいぶん吹いてくれたね。
逆方向だったらだいぶ楽だったのだけど。おかげでずいぶん時間がかかったし、足がつりそうになったよ。

ああ、ついに3ヶ月になっちゃった。
というか、やっと3ヶ月だよ。
なんか、まだ時間は動いていないなあ。
生活面では大丈夫だよ。生活の時間はちゃんと進んでいる。
おじいちゃんが子どもの世話を、おばあちゃんが洗濯と食事と。だいぶ、助かっているよ。
仕事も順調だし。
年度が変わり、僕も子どもたちも新しいスタートだ。
これからは、今まで引き受けていたいろんな仕事を全部やめようとして、だいぶ整理できたのだけど、新たな大がかりな仕事が入っちゃった。
まあ、僕のやりたいこと、やりがいのある仕事だから引き受けちゃったんだけど。

子どもたちも元気だよ。
今、春休み中。家族で群馬の温泉に行こうと提案したけど、祐馬は行きたくないって。だから、家でのんびりしているよ。
ちゅけは、すでに高校からもらった宿題に取り組んでいるよ。一昨日、吉澤先生とちゅけとテニスやってきたよ。彼も久しぶりだったけど、ずいぶんと上達したよ。僕も、すこしテニス始めるかなあ。良い感じだったから。
祐馬はお泊まり合宿から帰って来て、あいかわらず友だちと遊びまくっている。今日は、保育園に行くんだって。家ではミスチルばかり聴いているよ。DVD買ってくれとうるさいんだ。ホント、demandingだね、彼女は。
じんはマイペースだ。新しい自転車を買ってあげたので、楽しみにしているよ。昨夜は遅くまでテレビを見ていたので、いつものじーじではなく、僕と一緒に寝たんだ。普段は僕が近づくと嫌がるくせに、寝ると身体を僕にくっつけてくるんだ。まだ、可愛いね。優子がいなくても、とりあえずじんがひっつける人はいるから、大丈夫だよ。

気持ちの面では、まだダメだ。ぜんぜん時間がとまっている。
普段の生活の中でも、気持ちの行き着く先は、結局、スキー場での優子の最後の瞬間に戻ってしまう。そこからまだ離れられない、というか離れてはいけないんだ、と思ってしまう。
時期を見て、またあの場所に行ってみようかな?花でも手向けたら少し気持ちが落ち着くか、あるいは、そんなことしたらかえって辛くなっちゃうんだろうか。
ぜんぜん、進歩がありませんな、この3ヶ月間。

○妻を亡くしたとき読む本。出版文化編集部編、2002年★★★★
アマゾンでショッピングしていて、あまりにもぴったりの題名だったので、ダメもとで取り寄せてみたら、案外良かったよ。前半が妻を亡くした10人の手記。素朴で、そのまんまだから良かった。後半の「著名人・専門家からのメッセージ」は全然ダメだね。余計なおせっかいという感じ。
なぜ前半が良かったかというと、僕の体験と比較できるから。
末期の闘病の大変さ。医者や医療への怒り
これはなかったな。持って行き場のない怒りが医療スタッフに向いちゃうんだろうけど、優子の場合、ERで過ごした2-3時間だけだったし、とても良く対応してくれた。

なにもやる気がなくなり、仕事が手につかず、家にひきこもる
これはぜんぜんなかった。でもそうなっちゃうんじゃないかという不安があったよ。だから、反動的にhyper-activeになっちゃっているんだ。だって、このブログの書き方だってそうでしょ。落ち着けないんだ。落ち着くと、きっと落ち込んで立ち直れなくなってしまうから。

元気になれない、元気になってはいけない、元気になんかなりたくない
それはあるね。表面的にはぜんぜん元気だけど、心の中は、元気になっては優子に申し訳ないと未だに思っているよ。

「元気を出せ、がんばれ」と言われると腹が立つ
これはないね。落ち込んでいる人にそう言ってはいけないというのは常識だし、ついみんなそう言ってしまうというのもよくわかっているから。どうぜ、誰がそんなこと言っても、その言葉に従おうとはぜんぜん思っていないから。むしろ、そういう根底には、僕のことを思ってくれていると解釈すれば、そういう言葉も受け入れられるよ。

現実を受け止められない
そうだね。受け入れたくない。一生懸命、優子のことを思い出そうとしているよ。優子の写真をぜんぶ集めてデジタル・フォトフレームに入れて、優子の書いたものを全部読んで、なんていう具合に、必死に過去にすがりついている自分がいる。

妻の喪失に真正面から向き合おうとする。悲しみと闘っている
そうなんだ。向き合わなければいけないんだと頭ではよくわかっているから。そうすると、触れたくない、悲しむのは辛いという自分との闘いになってしまう。本に自分の手記を書いた人たちも同じような気持ちだね。

前へ歩こうという気持ちは強くなっている。人が恋しいと思うようになる
そうなんです。前に進まず立ち止まっていたい自分と、前に進もうとする自分の間で引き裂かれる感じ。父親として子どもたちのために、仕事人として僕に期待してくれる人達のために、そして僕自身の残りの人生のために、前に進め!と必死に号令をかけている自分がいるよ。その一方で、優子のお墓の前にずっと佇みたい自分がいる。愛着障害だ、これは。

悲しみは、2-3年つづく
えっ、そうなの?いやあ、これはたいへんな仕事だよ。まだ、3ヶ月でしょ。もういい加減に解放してほしいよ。

追悼集をつくる。妻を亡くした体験を、何かに生かしたい。自助グループに入ったり、ホスピスで働いたり
それはあるね。特に僕の商売的には、今、体験していることはとても大切なんだ。ブログ書いているのもその作業のひとつだからね。他に、できることあるかなあ。
そうだ!良いことを思いついた


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