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Tuesday, November 30, 2010

肉食系男子

しかし、よく食ったなあ!
先週一週間は、忙しくて夜もほとんどお仕事だったし、今週も月と火しか君たちと一緒に夜を過ごせないんだ。
じんの服がもう小さくなってきたんだってね。おばあちゃんから聞いたよ。祐馬は自分から買って、買ってと迫ってくるからわかりやすいけど、君たちはあまり言わないからなあ。
よし、まとめて買おう!靴下と、パンツと、パジャマとTシャツと、運動靴ね。ズボンはサイズがないんだよなあ。子ども用ではもう小さいし、大人用は長ズボンしかないよ。だいたい、この時期に半ズボンをはくなんて、君ぐらいしかいないんだよ!
男同士の買い物は早いね。さっと済ませたらご飯を食べに行こう!焼肉にしようね。祐馬がいないから、行く場所でケンカすることもない。
しかし、よく食ったね!!小6・高2・中年3人の男子で、牛角の4-5人前の大皿焼肉セットじゃとても足りず、その2倍くらい食ったんじゃないか!?パパも生ジョッキを二杯。でも、君たちが食った仕上げの冷麺は我慢して、カルビスープにしたぞ(笑)。

パパも肉食系だし。

Sunday, November 28, 2010

アジア家族療法会議:リア充vs.空虚

ふぅ、やっと終わったよ!
この一週間、学会でめちゃくちゃ忙しかった。すごく楽しかったんだけどね。
前半は逗子の和風旅館に海外からの仲間4人と合宿して、intensiveなinternational case consultation discussion。その成果を後半の学会で発表し、今日まで、アジアの人たちとたくさん交流したよ。頭の中の2/3が英語の世界だった。

国内の学会と、国際学会では雰囲気が正反対なんだ。国内の学会ではお互い研究者同士が同じcommon groundに立ち、競い合うみたいな雰囲気だからすごく緊張するし、雰囲気もあまりよくない。国際学会は、お互いに違うという前提だから、よくわからなくて当然、競い合う相手でもないし、違いを超えた共通点を見出すのが楽しいし、国際交流的にwelcomeな雰囲気だ。
経験の違いもあるけどね。若い頃は、学会で発表するなんて緊張の極致だったよ。学会発表デビューの時のことは今でも覚えている。前の日から緊張して心臓が口から飛び出しそうなくらいだったからね。それが、今では大勢の参加者の前でもガンガン発言するし、楽しんでいる自分がいる。違いに触れると、今まで気づかなかったアイデアがポンポン湧いてくるんだ。Psychotherapyはアイデア・発想が勝負だからね。目からウロコの連続。
あと、僕自身の体験もあるのだろう。国際交流は得意中の得意。高校時代に経験してから、異文化の人たちとの交流の場では水を得た魚のように自由に泳ぎ回る自分を感じる。

朝早くから出掛けて、夜は懇親会やpartyで遅くなるし、酒は飲むは、自転車には乗れないわで、すごくメタボな一週間だった。少し体重増えたんじゃないかな!?明日からはまたチャリを飛ばそう!

忙しく、多くの人と会い、リア充であればあるほど、ふと現実の底が割れた時に空虚感が迫ってくる。表層の現実生活の下地にある僕の根っこに気づいたのは最近のことだ。そこは、子ども時代は親によって、結婚してからは優子によって満たされていた。優子が亡くなってから初めてその存在に気づいたよ。それに慣れないうちは、抜け殻の悲しみで満たされていた。しばらく経って、悲しみが引いた後は孤独感。でも、それにもだいぶ慣れてきたし。すると、かえってそのvacuumが心地よかったりして。真空はまわりの人たちを吸い込み、親しくなることができる。少しずつ、暖かい空気で満たされていく感触が素晴らしい。充たされちゃったら、あとはそれを失うことを心配し、満たされている状態をキープすることが大変になる。だから、満たされたら敢えてまた抜くんだ。身体も感情もスリムに絞るhealthy and masochisticなライフスタイルも悪くはない。

Saturday, November 27, 2010

試験監督

今日は、仕事をdouble bookingしてしまった。
国際学会で日本のひきこもりについて講演するはずだったが、大学の入試業務と重なってしまった。仕事としては学会の方がよっぽど面白いのだが、教室主任としては外せない。
うちの学科の受験生はほとんどが女子。緊張して開始時間を待つ表情は子どもではない。でも大人でもないあどけなさが残る。ふと数年後のゆまのイメージか重なり、なぜか涙が出て来る。
春には卒業、入学のシーズンが来るなあ。今年はじんの番だ。
僕はなぜか入場行進に弱いんだよなあ。子どもの姿を認めると涙が出てくるんだ。普段のintimateな姿ではなく、胸を張って前を見て歩いていく姿に成長を感じる。
次の春は俺だって卒業、入学するんだぞ。

Wednesday, November 24, 2010

成田で見送り

祐馬、元気で行ってらっしゃい!
今、どんな気持ち?
ドキドキ、ワクワク?
そうでもないって!? まあ、春に既に行ってるしね。
でも、今回は1ヶ月。けっこう長いよ!
でも大丈夫。祐馬ならぜったいhome sickにならないから。もし万が一そうなったら、Ryokoさんに抱きしめてもらいな!

パパが初めて海外に旅立った時のことを思い出すよ。
まだその頃は成田もジャンボもなかったからね。羽田からちっこいDC-8機で、アラスカのアンカレッジ経由でサンフランシスコまで行ったんだよ。パパの頃は今と違って高校生が海外に行くなんてすごく珍しかったから大変だったよ。さっきロビーにいた会社っぽい人たち、輪になって多分海外駐在の人を見送っていたでしょ。あんな感じで高校のクラスの友人たちがたくさん来てくれてね。
「Tiki、がんばれ!」とかホントにのぼりを作ってきて、胴上げして、そんな時代だったんだ。
パパは高校で初めての海外。
祐馬は家族とは何度も言ってるけど、ひとり旅は初めて(前回は飛行機のお子様サービス付だったからね)。
パパは、100人くらいの仲間との団体旅行。でも、向こうでは全く知らないAmerican Mom and Dadの出迎え。
祐馬は良く知ってるママ(的)友が待ってくれている。
パパは高校3年生。
祐馬は中学2年生なんだよなあ。
パパは、その時、世界に向かって旅立ったんだ。そして、今のパパがいる。
祐馬は、もういつでも旅立っていいよ。パパがここでしっかり見守っていてあげるから。安心して、思いっきり大きくなりな!

パパのときは、パパのママ(おばあちゃん)とそのまたお母さん(祐馬のひいおばあちゃん)も見送りに来てくれてね。やっぱ、泣いてたよ。高校生のパパにとって、その涙はちょっと重たいというか、むしろ重たいかどうかも考えるのも面倒だし、何も感じなかったけど。今、娘を送り出す立場になって、初めてその気持ちがわかるよ。
でも、パパは泣かなかったでしょ!? 全然、平気だし。
泣くとしたら、祐馬とvirgin roadを歩くときくらいだよ、きっと。

そうだ、それにママだってしっかり空と海から祐馬を見守ってくれているよ。比喩じゃなくて、ホントだよ。だって、久米島で流したママの原子のひとつか二つは、きっとPerthにも届いているから。

Sunday, November 21, 2010

ピアノの調律

そろそろピアノの調律を頼もうかねえ。
パパは最近あまり弾いていないけど、祐馬が時々弾いているし。
パパは、もう売っちゃおうかなとも思ったんだけどね。
大阪の高木ピアノさんに電話して、来てもらった。2時間くらいかけて、調律が済んだ。
かなり狂ってました?
はい、そうですねえ。
もう、2年以上、もしかしたら3年くらい調律していなかったからね。
このピアノは大阪でしか売っていないんですか?
いえ、東京でも取り扱っているお店はたくさんありますが、奥さまは私のところでいろいろ選んでいただきました。
僕はどうせ買うなら夜でもイヤホンつけて楽しめる電子ピアノでいいじゃんと行ったんだけど、妻は結構こだわっていたでしょ。
はい、このグロトリアンというピアノはドイツの100年以上続いている小さなメーカーで、人に言わせればアップライトピアノの中で世界一という人もいるくらいでして。奥さまは確か通訳をされていましたよね。私が「フランスのこういうメーカーもある」とご紹介すると、すぐにご自身でもネットで調べて、「この機種はどうでしょう」とお聞きになったりしてましたよ。
そんな違いを気にするほど上手でもないのに。
いえ、上手、下手は関係ないんです。
いや、僕なんかはそういう違いを気にするというか、違いが分かるほど繊細でもないんですけどねえ。
でも、確かに調律されたピアノを弾いてみると、見違えるように良い音がする(気がする)。

でも、調律屋さんが来るんで、部屋を片付けるのが大変だったよ。ピアノの周りには2年間
手つかずの優子の「お宝」類がごっちゃごちゃに積み重ねてあったんだ。子どもの頃の写真や日記帳、友だちや元彼からの手紙:かなりの量をひとつずつクリアファイルに入れて丁寧に保存してある。すごいね、優子が僕にくれた手紙はとっくに捨てちゃってるのに。去年の春、押入れの奥から発掘して、捨てる気になれず、かといってまた押入れに戻して永久に保存する気にもなれず、部屋の片隅にずっとほっておいたんだ。
1年過ぎ、ほこりにまみれ、そろそろ処分しないとな、もう捨てる気にもなってきたけど、なかなか手間をかける時間とincentiveが得られなかった。
調律屋が来る30分前にあわててごっそりリビングに持ってきて、調律している2時間の間にどうにか仕分け出来たよ。
とっておくもの⇒子どもの頃の通信簿、卒業証書、写真、日記帳(祐馬が捨てないでって)、結婚前に僕が出した手紙。
捨てるもの⇒友人と元彼からの手紙、同級生の名簿、仕事関係の書類、優子の心臓のレントゲン写真、イギリスの病院からの紹介状、優子の症例が記載された医学論文、年金手帳、電子手帳(ザウルス)、などなど。
これで、山積みだった品々が大きめの整理箱ひとつと、5つの大きなゴミ袋に仕分けできた。ここまで小さくなれば、押入れに戻してもいいかな。また何年か経ってから仕分けしなおそう。一遍にではなく、少しずつ段階的に小さくなっていく。大切だったものを捨てるのは、けっこう勇気がいるよな。
でも、そのおかげで、散らかっていた寝室がすっきりして、だいぶスペースが増えた。
優子の思い出を放したら、新しいスペースができた。
その一方で、優子が思い入れたピアノは甦った。

さあ、これで片付いたね。
息子たちの夕食はおばあちゃんに頼み、祐馬といっしょにDavidやKhawlaに会いに鎌倉へ行こう。

Friday, November 19, 2010

「家族関係学」第x章:伴侶喪失後の家族再構成

本来、伝統的な家族の機能・目的は、
1)生活の維持・安定(経済的、日常生活の衣食住的)
2)次世代育成(子供の妊娠・出産・子育て・社会への自立)
である。

それを果たすための手段としての家族の要件;
a) 他者を求め、他者に求められるという愛情関係に基づく信頼関係
b) その関係の安定性・永続性
が必要となる。

家族ライフサイクル上、出産・子育て期を終えたのちに伴侶を喪失した場合、
しかも、上記(1)、(2)の目的がすでに達成されている(あるいは、もう少しで達成される)場合、その後の家族再構成において、上記(1)、(2)はその目的とならない。
その場合、(a)と(b)が手段ではなく、主な目的となる。

Wednesday, November 17, 2010

また書いちゃった

祐馬と話すの、パパとても楽しみなんだよ。
祐馬が一ヶ月いなくなってせいせいするなんてこと、絶対ないんだ。本当は寂しいけど、そんなこと言わないよ。
ほら、やっぱりパパはそうやってすぐブログに書くんだし、パパはうそつきと思ってるでしょ!?
ゴメン。
だから、祐馬のことは書かないから、パパが勝手に考えたことだけ書くんだったらいいでしょ?

パパもそうなんだ。自分の思ってることを溜め込むことができず、すぐこうやって出さずにはいられないんだ。ママが死ぬ前はそんなに溜まることもなかったけど、この2年間はずいぶん意識して出してきたかも。

祐馬が隠さず話してくれて、うれしかったよ。ちょっとびっくりしたけど。パパも話すからね。別に隠してなんかないから。確かに祐馬は大人みたいに、中学生にしてはすごくわかってる部分があると思う。でも、なにせまだ14年間しか生きていないからね。理解できないこともたくさんあるじゃん!?その両方が微妙に入り混じってるから混乱すると思うよ。
でも、パパは大丈夫だよ。祐馬が理解できない部分はあると思うけど、子どもたちのことは絶対、絶対、大切だし。他の物や人と比べること自体、意味がないんだ。そのことは、絶対大丈夫って、パパは自信を持って言えるよ。

これからも、パパは正直にしゃべるからさ、パパの相談相手になってね。息子たちは興味ないからこんなこと話さないし。祐馬の相談にも乗るからさ。いっしょにがんばろうね。
祐馬は何でもはっきり言うから良いんだよ。時にははっきりしすぎて、フツウの人はぶっ飛ぶかもしれないけど、パパは強いからいくらでもぶつかってきていいよ。

初期不良直った?

これでGreat blog funができたぞ!

今日はめっちゃ忙しかった、といっても家に早く帰ってきた。
イヤだけどやらなくちゃならない仕事を先に延ばしたくなかったので、(というか、延ばしてもやる時間がないので)、集中してやっつけていたら、イヤだけど出席しなくちゃいけない会議の時間になった。いいや、サボるしかない!自分が困るだけで、人には迷惑はかけない(はず)。
すると仕事は案外早く片づけることができたので、会議の終了時刻より早く帰れた。
子どもたちの待つ家に帰ろう。
朝、カレーライスを作っておいたけど、もう一品作る時間があるぞ。クスクス・サラダを作ろう!
ごはん3合を4人で平らげた。普段は2合でも余るのに。

Sunday, November 14, 2010

大切な物を放していく

金・土の出張から帰り、今日はめずらしく一日なにもなくのんびりとした日曜日。
午前中、ゴルフ練習場へ手土産を持ってプロにあいさつに行った。
ちょっと忙しくなってきたので、しばらくゴルフをお休みしますって。
プロはびっくり。そりゃそうだよな。もう5-6年になるもんね。下手くそなのによく続いたもんだ。何度もコースにも連れて行ってもらい、この2年間も体育会風に僕を支えてくれていた。最近ようやく開眼してきたかな(もっとも過去に何度そう思ったことか)という時だけに僕自身残念でもある。
今までなら「石にかじりついてもがんばる」生き方をして、限界を乗り越えてきた。
でも、これからはそういう生き方はしないんだ。がんばってもいいけど、がんばらないで、ひとつひとつ大切な物を放していく生き方なんだ。悔しいなあ。どうせやめるなら、もう少し上手くなってからやめたかった。いや、また復活するかもしれないしね。それまでの充電期間ということにしておこう。
週1くらいなら何とか時間の都合はつけられるけど、コースに出るとなると丸一日がかりになる。優子ともよくケンカしたもんなあ。休日まる一日ゴルフに出れば、あなたは家庭のことなんか全く考えていないのね、って。そんなことはないんだけど、、、
そういう意味でもゴルフはnegativeに懐かしいし、中途半端にやめちゃうのも、せっかくバトルした優子に申し訳ないような、、、(そんなことないか!)
今のpersonal lifeや来年からのnew professional lifeのことを考えると、力は分散したくない。テニスの方が時間もお金もかからないし、下手で悩むことも少ないから、テニスとチャリで鍛えよう。ゴルフはそれほどフィットネスには関係ないし。

午後は買い物を済ませ、祐馬とカイを海浜公園のドッグランに連れて行く。
だいぶ、寒くなったねえ。カイはシャイな性格で、他のワンちゃんたちに太刀打ちできない。せっかく来たんだから、もっと走りなよ!

夜はパパが腕を振るうぞ。豚バラのかたまりを買ってきて、圧力鍋でイタリア風トマトソース煮。それに魚介サラダ。お肉がトロトロで美味しいでしょ。1300gのお肉がほとんどなくなっちゃったよ。

食後はじじばばも呼び、買ってきたフルーツタルトにろうそくを立て、みんなでママの47回目の誕生日を祝おう!天国にいたって変わらないからね。子どもたちが書いたバースデー・カード、すばらしいよ。気持ちがとても込められている。こうやって、ときどきみんなでママを思い出し、呼び戻すことは、パパにとっても子どもたちにとってもすごく大切だよね。安らかになれるよ。
パパはワインを飲んだのに、よく食器洗いできたなあ。その後は例によってソファで居眠りしちゃったよ。
祐馬はもうすぐ期末だね。それが終われば、待ち望んでいたオーストラリアだ。楽しいことばかりジャン!期末、がんばるんだぞ!!パパは期待してるけど、期待していないから。

その夜、優子の夢を見たよ。
優子と離婚したことになっている。
始めの頃はあんなにうまくいってたのにね。お互いに自分の仕事を持ち、経済的に独立していたら、夫婦関係を維持するのは難しかったのかもしれないね。
もうそのことはいいんだ。でも、気になるのは、遠く離れているママへのアクセスを子どもたちがちゃんと確保できないといけない。僕と優子との関係はもう終わった。でも、子どもたちと優子の関係を維持するために、これからも遠い優子と話し合わなくちゃね。

Saturday, November 13, 2010

ボケの時間

そうだよ、オレはポケッとできないんだ。
常に何かを考えている。そう言えばすごく生産的な人間として良くとるかもしれないけど、そんなことない、要するに焦燥感でいっぱいの落ち着くことができない性質なわけ。

通勤電車の中では音楽を聴きながらiPhoneをいじってるか、本を読んでいるか、原稿の下書きをしているか、そうでなければ爆睡するか。
新幹線ではまとまった時間がとれるので、たいていデジタル(PC)かアナログ(ノートと万年筆)で何か書いているね。本を読んでもいいんだけど寝てしまう。それなら仕事は、はなからあきらめて、ビールと弁当でお腹を膨らませて新横浜(あるいは大宮)近辺まで爆睡するか。
飛行機の場合も同様だね。アジア路線くらいがちょうどいい。アメリカあるいはヨーロッパ路線のエコノミークラスとなるとさすがに疲れる。前半は仕事に集中して、食事が回ってきたらワインをおかわりして、後半は寝るかな。
退屈な会議では、内職仕事を持参しても、まわりの人が気になるし、時にはちょっと会議に耳を傾けないといけないので、内職に集中できない。最近は、机の下でiPhonを使い、ツイッターで「会議つまらね~、早く終われ!今晩のメシはどうするかな」なんてつぶやいていたりして。

唯一、まとまってボケっとできる時間がチャリ通だ。
けっこう良い本・論文のネタ・ひらめきが湧いてきたりするんだ。頭の中だけの虚ろなイマジネーションは、次の新しい発想くらいまでは覚えてるんだけど、3番目の発想に転換すると、元のやつをすっかり忘れてしまうことがよくある。ああ、しまった、もったいないことをした。
そうなる前に、頭の中から放出して記録しておかなくちゃ。3通りのやり方がある。
1)チャリを止めてデイバックからノートと万年筆を取り出して書きとめるアナログ・バージョン。これが一番たくさん書けるけど、後でデジタル化する手間がある。
2-1)デジタルならiPhoneのEvernoteが便利。デイパックのベルトに取り付けてあるiPhoneを取り出し、シュッシュッ入力する。ちょっと手間がかかるけど、入力後は自動的にクラウドに反映される。あとで自宅・職場のPC内のEndnoteを立ち上げればすでに同期されているからそのまま論文に組み込んでいく。
2-2)もっと簡単で時間がない時に即記録したい時はiPhoneのEndnoteにあるvoice recorder。立ち上げて、アイデアをしゃべって録音する。後で文字に起こす手間がかかるが、信号待ちの短時間でも可能だ。

心の中の優子の状態もチャリ通でモニターできるんだ。特に多摩サイね。市街地チャリだと信号や車や歩行者に気が散るけど、多摩川土手ならしっかりポケッとできる。無心で漕いでいて、ふと我に返ると優子が出ていたりする。ああ、今日の優子は暴れてるなってわかる。去年の今頃までは、嵐のようにいつも出てきたからね。出てきた洪水はブログに吸収させてなんとか収めようとしていた。

今はそんなにひどくはない。ときどき小雨のように現れ、自然に去っていく。あまり出てこないと心配になってきて、意図的に呼び出したりして。
この先、どうなるんだろう?優子が全く出てこなくなっちゃうのもイヤだ。今ぐらいで良いよ。暴れなければ時々出てきてもらった方が安心するし。

それとも、優子を越える強烈な人が出てくるかな?

Crash onとはよく言ったもんだ。

出張の帰り路

ゴメン。
出張の帰り路って、なぜか心が空っぽになり、とても寂しくなるんだよ、きっと。
往きとはぜんぜん違うんだ。これからひと仕事だから、すごく張り切っている。僕はたいていギリギリにならないとエンジンがかからないから、間際まで準備で忙しい。頭の中は仕事のことでいっぱい。それでもエネルギーが余ったら、今回なんかスポーツ・ジムでエアロビをやっちゃったよ。なんか、満ちてるよね。
仕事は、たいていうまくいくんだ。若い頃は失敗ばかりして帰り道は落ち込んだり憤慨してたりしたけど、最近は年の功かうまくいっちゃうんだ。というか、そう思い込めるほど鈍感になっちゃった。失敗したら、いつまでもくよくよそのことを考えるけど、うまくいったら、それ以上考えることはない。仕事関係を頭の中から放出releaseしてしまう。
家に戻れば日常の現実に埋没し、空っぽなんて言ってられない。
帰り道は、まだ現実に戻る前のエアー・スポット。仕事でもない、日常の現実でもない、第三の世界が広がるんだ。
あれ、ボクの戻るべき現実ってどこだっけ?
ふと一瞬、道に迷ったように見当識を失い、わからなくなってあたりを見回す。
あっ、そうだった。
子どもたちの顔を見たくなる。
2年前まで優子がボクの現実だった。優子に会いたくなる⇒会えないからとても悲しくなる。

新幹線の中でこれ書いていて、この気持ちもreleaseしようとしてま~す。

娘との会話をどう乗り切るか

祐馬と病院の待合室
いつも祐馬は鼻をかんで、ティシュの山じゃん!今度、耳鼻科に行って診てもらおう!
祐馬、いつ行くの?
じゃあ、パパの都合のつく午前中に学校を遅刻して行こう、、、

2時間も待たされた。たいくつだね~
そのうち、パパに話しかけてくる。

昨日はおじいちゃんと病院に行ったんだよ。専門の先生とおじいちゃんの病気の治療をどうするか相談してきたんだ。
どうしておじいちゃんの病気のこと、祐馬たちにもっと早く知らせてくれなかったの?全だってきっとまだ知らないよ。
それじゃあ、パパはおじいちゃんがあとどれくらい生きてると思ってんの?
どっちの病院でやるの?
もし日赤なら、祐馬、学校の帰りにお見舞いに行けるよ。

おじいちゃんおばあちゃんにとっても、日赤の方が近くで楽だと思うよ。
おばあちゃん疲れちゃうから、そろそろうちらで洗たくとかやろうよ。前から言ってるじゃん!
パパはすぐ親に頼って、そんな甘い気持ちでやってるからダメなんだよ。おばあちゃんがかわいそうじゃん!


オーストラリア行く前に、あれ買って、これ買って、、、
涼子さんと会ったとき、パパはあんまりしゃべってなかったじゃん!

まともにとりあえば、パパへの批判であり挑戦状、国会答弁みたいに切り返さないといけない。
それは違うんだよ、そういう意味じゃない。
それはヤメなさい、ダメだよ。
娘の反抗と挑戦をしっかり切り返す厳しい時
祐馬が納得する回答ができないと、親の威厳が失われる不安。

、、、ふと思った。
要するに祐馬はヒマだから友だちやママに話していたように、自分の頭の中にあることを順番に口に出して言ってるだけだ。語り口はパパへの挑戦状だけど真意はそうではない、パパをどうこうしたいわけじゃない、自分の心配・不安なことを、パパへ投影しているだけなんだ。
そう考えれば、聞いているだけで良いんだ。
思春期の娘の気持ちを受け止め、わかってやればいいんだ。そこに回答なんていらない。
そのことは、いつも思春期の親講座で言ってることなんだけど。
ふ~ん、そうなんだ。そうだねえ。
適当に聞いているだけ。回答しようと真剣にはならない。
なるほど、とわかってやることに留める。
そうすると楽になる。一生懸命答えなくていいんだ。
退屈な待ち時間が、娘との会話を楽しむ至福の時になる。
ふだんさんざん講演してきたことが、はじめて自分の体験になる。奇妙なことだ。

卒業した学生と、先生の迷い

先生
お久しぶりです。昨年卒業した松山祐子です。
学校行事の振り替え休業日だったので会いに来ましたーー
ちょっとタイミングがあわなかったみたいで残念です(汗)
研究室は引っ越しの準備が着々とすすんでいますね!
お忙しいとは思いますが、寒くなってきましたのでお体くずさないようにしてくださいね!


P.S. ブログの「若返ってますねー」って言われて、「ベンジャミンバトンだぜ!!」っていうくだりがめちゃくちゃおもしろかったです(笑い)
祐子より 愛を込めて(ハート)

卒業しても、ここにまだ来てくれてるんだね。ありがとう!
祐子ちゃん、仕事、がんばってるじゃない!
僕も若い頃はそうだったよ。
大学で勉強して、就職して、結婚して、子どもを作り、育てて。細かい点ではたくさん迷って悩んだけど、大筋の方向性では迷わなかった。進むべき方向は確かだった。そこに向かうために、優子とタグを組んで共に歩んでいたんだ。

それがいま、迷ってるんだ。
祐子ちゃんが今、目標としてるようなこと、つまりボクも若い頃目指していた目標はほぼ達成したんだ。経済的・生活的な基盤を作り、子どもを産み、育て、医者と大学の先生として多少とも社会に貢献しているし。これらの面ではぜんぜん迷っていないよ。
迷ってるのは、僕の内面の気持ちなんだ。いったい僕はどうやったら人生の充実感を得るることができるのかってね。なに、それはぜいたくな悩みかって?
この淋しさをどうしたら良いのかね?。
でも、寂しい、寂しいって言ってるけど、その「オレは寂しがりだだから、、、」という前提にこだわらなくても良いのかな、もしかしたらこのままやっていけるのかもしれない、、、なんて思う瞬間だってあるんだ。
人生の目標を達成するため、優子は僕にとっての、僕は優子にとってのの手段だった。幸い、それは80%くらいは達成したんだ。残りの子育ても、しじばばがいればどうにかやっていけそうな気がする。目標を達成するための手段としてのパートナーはもういらない。

淋しさを満たすためのパートナーってどうやるの?
それは、あくまで自分のニーズだろ。相手のニーズはどうなるんだ?自分勝手になるなよ。
昔の若い頃の恋愛ともやり方がちょっと違うような気がする。
自分がこれからいったい何を求めているのかがよくわからないんだ。
優子がいたら、そんなこと考える必要はなかった。マンネリだったとしても、手を取り合って一緒に山を下るしかなかったからね。
でももうそれはない。何か別のことをしなくちゃいけないってことだけは確かみたい。だから、取り敢えず身体を作ってベンジャミンやってんたよ。わかる?

Friday, November 12, 2010

47回目の誕生日

優子、おめでとう!
天国では2回目だね。そっちの生活はもうだいぶ慣れただろ!?こっちも、優子のいない我が家の生活にもだいぶ慣れたよ。もちろん、完全に慣れてはいないよ。そうしちゃったら優子に失礼かもしれないしね。でも、無理して言ってるわけでもないと思う。
子どもたちはみな元気だよ。じんは最近急に身体が成長し大きくなったような気がする。幼い末っ子ポジションから抜け出せるかな。毎週末に体操教室がんばってるよ。時には親も見に行ってやらなければな。進級テストに受かるかもしれないとか言ってたし。
祐馬はオーストラリアとミスチルで頭の中がいっぱいだ。彼女はいつも熱いね!
ちゅけはバレー班の部長でがんばってるよ。今年のチームは強いみたい。先週の大会でも全勝したってよ。来年はじんが中学生、祐馬とちゅけは受験だ。子どもたちの成長には目を見張るよ。

オレだって元気だよ。今日と明日は盛岡に来てるんだ。いのちの電話の講演だよ。本当は明日の朝一に来たのでも間に合うのだけど、せっかくだから前日に来て、近くのスポーツクラブのジムとプールで身体を動かしてきた。夜はひとりで食べたご当地名物じゃじゃ麺と棒棒ギョウザと生ビールが美味しかったぞ。
優子がいなくたって、もう平気だから。
オレの新たな人生はもう始まっているんだ。優子になんかもう捉われてはいないぞ。

二回目の命日はどうしようかなと考えているんだ。
今のところ考えているのは、去年と同じような感じで、でも段々と規模は小さくしていって。
去年来てくれた人たちに、今年もやるから来てくれますかって案内を出そうかなと思うんだ。多分、身内と少人数の友だちで、去年みたいに形式ばったやり方ではなく、もっと気軽に、食事でもしながら、優子の面影といっしょに過ごせたらいいな、ってのはどう思う?
ボク自身はもう大丈夫。むしろ子どもたちにとって、母親の継続性というか良い思い出を残してやりたいんだ。来てくれる人たちにとっても、優子の面影を語るというよりは、今の自分の姿を優子の前で語りあえるような、そんなしみじみとした集まりなんか良いかなと思うんだけどね。

今は出張中だからお祝いはできないんだ。
明日の夜帰るから、明後日の日曜日の夕食に子どもたちとケーキにろうそく一本立てて、優子の誕生日を祝うね。おめでとう!!

Wednesday, November 3, 2010

1年10ヶ月

それに、来週は優子の47回目の誕生日。
週の真ん中に祝日があるってのは良いね。週の仕事が前2日と後2日に分かれて一息できる。
今日はテニス日和。午前中はいつもの仲間たちとテニス三昧。
5人で4時間はなかなかきついね。家に帰って風呂に入り、たっぷり使った筋肉をストレッチでほぐす。
午後は城南島海浜公園のドッグランに祐馬とカイを連れて行く。
昨日は新宿までチャリ通。明日も飯田橋までチャリ通するぞ。そして、金曜は京都だ。
オレは元気だよ。毎日は充実してるよ。寂しさを感じる暇もないくらいactiveにしている。

でも寂しいんだ。
夕食は鶏肉と豆腐と野菜たっぷりの水炊きだ。仕上げは雑炊にして、食後のフルーツは巨峰と梨を切ってやるぞ。
美味しそうにたくさん食べる子どもたちとの食事はとても楽しい。
でも、子どもたちと一緒に居るひと時でさえ、寂しい。

これは何とも致し方ないね。家族や友人たちに仕事仲間、まわりにたくさんの人々がいても、心にぽっかり空いた穴は塞がらない。
別にそれで良いんだ。困っているわけじゃあない。
身体を動かしているときだけ、寂しさから解放される。
あ~、もう眠い。