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Wednesday, March 27, 2013

韓国旅行:慶州

慶州の普門湖畔でコーヒーを飲んでいる。

午前中は釜山に住むヨンジュさんにチャガルチ市場を案内してもらって韓国式お刺身の午餐。美味しかったねえ!生ニンニクがまだ口の中に残っているけど。

ヨンジュさんはパパの韓国の友だち。
ママが亡くなる一ヶ月前、ソウルに行った時に紹介し、
亡くなった一月後には家に来てくれて。
まだ小学生だったじんの手を繋いでくれて、新宿の雑踏を抜け、みんなでレストランに行ったよね。そのちゅけがずいぶんと大きくなって。
パパと子どもたちをしっかり見守ってくれている人たちのひとりなんだよ。
昨日も釜山をたくさん案内してくれた。

午後はヨンジュさんと別れ、KTXで慶州に来た。
チェックインを済ませ、さあこれからどうしよう?
まずは湖畔でも散歩しようか。
ひととおり回ると、あとはすることがない。
祐馬は「先にホテルに戻る。
ちゅけは、「おう、自由時間ね。じゃああっち行ってくるよ!」
パパはひとり売店でコーヒーを飲み湖と観光客をぼんやり眺めている。
そうか、子どもたちにとっては拘束される時間なんだよな。そこから解放されるのが喜びなんだ。でもまだそこまで自信がないからついて来るだけだろ。
となりには若いカップルがお茶をしている。彼らにとって一緒にいて拘束し合うことが喜びなんだろうな。

僕らにも遠い昔、そういう時代はあった。
二人でそこから出発してホームベースを作り、3人の子どもを作っちゃったんだよ。ベースを作っている時代は夢中だったけど、作り終えてしまった後は無意識の土壌のようなもの。そこに根をしっかり生やしていれば、子どもたちは成長し、親たちは仕事とかやりたいことをやって、自由に枝を伸ばすのが喜びだった。
枝から子どもたちは飛び立ち、その後はゆっくり枯れていくはずだった。
しかしそうなる前に土壌の半分がなくなったので、土壌が無意識でなくなっちゃった。また意識化しなくちゃならない。いったいどうなるんだろう?

パパにとっては君たちと一緒の時間を持つこと自体が喜びなんだよ。でもそれもはかないよね。君たちが成長して飛び立ってくれるまでの話なんだよな。ちゅけにはもうその時期が来つつあるし、下の二人だって時間の問題だろう。

子どもたちにとっては、親のそんな思惑なんてどうでもいいよな。
さて、メシでも食いにいこうか!

Tuesday, March 26, 2013

韓国旅行:成田空港


都営地下鉄と京成線で成田空港へ

ちゅけとじんは文庫本を読んでいる。

祐馬とパパはスマホをいじってる。スカイライナーとかスカイアクセスとか特急料金を払っても時間差はせいぜい1時間以内。のんびり旅なら通勤電車で行こう。快特とか特快とか結構早いんだよ。
君たち三人と一緒の海外旅行は初めてだな。いや、ママがいたときはいろいろ行ったよ。グアムのときはじんはまだ生まれていなかったっけ?おばあちゃんも一緒にカナダのバンクーバーに行ったときは、ちゅけが小学生の頃だったよなぁ。国内旅行ならもうたくさん行ったもんな。

ママがいなくなってから四人一緒の旅行というと、昨年の夏にちゅけの札幌に行って以来だよな。

ホントは一年前に四人で海外旅行するはずだった。ちゅけと祐馬か受験勉強でがんばっていた頃、もし2人とも受かったら、海外旅行でもどこでも行こうな!と約束した。ますちゅけは受かるはずないと思っていたから励ますつもりの言葉が手形になってしまった。

受かったら受かったで、函館に行ったり札幌に行ったり、のんびり海外旅行の余裕はなかった。

ということを今年祐馬にリマインドされて。

まあ、そうね。じゃあ行こうか!

ヨーロッパ行きたい!ドイツのサッカー観たい!

まぁ、ちゅけが一年浪人することを考えたらそれくらい奮発してもいいのだけど、どこでも同じでしょ。ヨーロッパなんてこれからたくさん行く機会もあるし。脱亜入欧の時代は終わって、これからは脱欧入亜だよ!

というわけのわからん理屈で韓国になった。

パパにしてみれば何処だって良いんだよ。観光地巡りやショッピングやグルメなんてどうでも良くて、君たちと一緒に過ごす時間か至福なんだから。


ほら、押上を過ぎてだいぶ空いてきたよ。なのに何故ちゅけとじんはずっと立ってるの?
座ればいいじゃん!


君たちとはあとどれ位一緒に旅行できるんだろう?

パパは高校で山岳部で山ばかり行って親とは旅行なんてしたくもなかった。だからいつ来なくなっても文句は言えないんだけど、家を離れたはずのちゅけも休みには実家にもどってくるし、旅行にも来るもんなぁ。ひょっとしたらまだしばらくは一緒に旅行できるかな?パパとしては嬉しくもあり、ちょっと心配にもなるんだけど、まあいいか。


今回は仕事の書類は諦めた。毎回溜まった原稿を書くチャンスとどっさり持ち込んで、結果的にはそのまま持って帰る。読みたかった文庫本も持ってきたけど、ホントに読むかなぁ。

ノートPCとiPhone 5は持ってきた。メールをチェックして、ブログを載せる。

ソトの世界を旅してるのに頭の中はウチの世界を彷徨ってるってのも逆説的だが、取り敢えずの日常仕事から解放されるからできることだ。


眠くなってきた。でももうすぐ着くよ。チェックインしたら軽く昼飯食うか!?どうせ機内でも出るから軽くて良いよな!

第1ターミナルの5階のフードコートでラーメン、祐馬はタイごはん。

from iPhone

韓国旅行:東京

これから子どもたち3人と3泊4日の韓国旅行。
なぜこんな風に自分のプライバシーを切り売りするのだろう?
旅行に出ると、なぜか書きたくなるんですよね。
高校留学の時は一生懸命日記を書いていた。
ロンドンに留学した時も優子が後から来るまでの短い期間はいろいろ書いたっけ?
優子が来てからはあまり書かなくなったと思う。
非日常の世界。自分を見守る他者が必要になるのだろうか。

私小説だって、作家たちは自分の体験を切り売りしている。それと同じでしょ。
「日常」の世界はそれ自体で完結している。何も訴える必要はない。
日常のバランスが崩れ、危うくなったときに、バランスを取戻し、自分を確認するために何らかの作業が必要になるのだろう。
それは何かを書くこと、誰かに訴えること。ウチの世界が完結しなくなり、外に何かを求める必要が出てくる。
何かを表現せずにはいられなくなるのかもしれない。

Friday, March 22, 2013

NHKの連ドラ「純と愛」より

愛)僕は死ぬのは怖くありません。僕が生きた証を残したのですから。
神様は言ってました。愛し合う者たちはいつは別れるんだって。
残された方はどんなに辛くても、生きていかなくてはいけないんだって。

神様は全知全能の神じゃなくて、ちょっとしたことしかできないんですよ。あんまり神様に期待しちゃダメです。願いが叶わなくても。結局僕たちの運命を決めているのは、自分自身の意思と信念しかないのですから。

純)いとし君は納得しているの?

愛)はい、、、と言いたいけど、やっぱ無理だな。入院してからずっと心の中で叫んでいます。なぜオレが死ななきゃいけないんだろうって。どんどんイヤな奴になっているんです。オレの他にもっと死んだ方が良い奴なんていっぱいいるじゃないかって。
もっと純さんと一緒にいたいなって。離れたくないなって。もっといっぱい純さんと話したいなって。

Sunday, March 10, 2013

4年2ヶ月

日曜日。すっかり初夏の陽気だ。今年初めてスタバをアイスコーヒーにした。多くの人はマスクしてるけど、僕はしない。したってしなくたって鼻水タラタラはさほど変わらないし、家に戻りしばらくすれば何とか落ち着くんだ。今年は花粉が多いという割にはそれほどひどくはない。鼻が詰まって眠れない夜はまだないし。

今電車の中。新調したiPad miniで書こうと思ったけどあれは両手を使うんだよな。立ったままだとiPhoneの方がやりやすい。講演に招かれ久しぶりに国分寺に向かっている。昼メシどこにしようかな?駅前のスタバは学生っぽくて進化がないし。食べログでみたら駅ビルにイタリアンとかありそうだ。この陽気だと混んでるかもしれないけど。

朝、じんの昼メシにチャーハンを作った。祐馬はえっちゃんにあげるんだと、ケーキを一生懸命作っている。ちゅけは春休みで北海道から戻ってきたけど泊まり込みでスキューバに行っちゃった。

月命日の記事を書いてないことがずっと気になっている。
だって書けないんだもの。
それでいいじゃん!おめでとう!
そうも言えるんだけど、まだそうしたくないでしょ。

でもリア充だと書けないんだ。気持ちの底に降りて行けない。一般人なら支障ないんだけど、精神科医としてはハンディでしょ。共感力が低下するのが心配。今日もこれからそんな話をするのに。

なら、もう少し落ちていたいわけ?
そうね、その方が優子の哀しみに触れられるから。
なにワガママ言ってるの?!
落ちることと不幸になることは違うんですよ、きっと。今までのうわっついたhypomanicなトーンをもっと下に軌道修正して、孤独の近くに佇むみたいな。
その位置をキープ出来ればいいのだけど、僕の場合そうなるとすぐにウロチョロし始めて軌道を修正し始めるからなぁ。
そうだ、子どもたちとカラオケに行って「M」を歌おう。


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講演は終わった。
夕方になるとずいぶんと涼しくなるなあ。半袖ではさすがに寒い。
あれで良かったんだろうか?
ちょっとまたしゃべりすぎちゃったかなぁ。。。

Q) 強迫的に相談電話をかけないといられないとはどういう心情ですか?

その質問に答えるために、俺の優子体験をしゃべってしまった。
「ざわわ、ざわわ、ざわわ、、、、」
心の稲穂がすべてザワザワなびいてしまう体験。
あの時は友だちに電話しまくっていたもんなぁ。
そんなに自虐的にしゃべらなくたっていいじゃん。
いや、良いんですよ。そうやって低め安定で日常生活をナビゲートしていたほうが落ち着くでしょ。

ま、そういうことにしておきましょう。