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Friday, November 13, 2015

52歳の誕生日

優子

52歳の誕生日おめでとう!

今、メルボルンに来ているんだ。祐馬は目標を持ってしっかりやっているよ。こっちに来てまだ三ヶ月だけど、すでにパース(オーストラリア)とかケンタッキー(アメリカ)とかやってるから、海外生活もすっかり馴れているようだ。来年のこともしっかり見据えているようだ。

先週、じんの文化祭に行ってきた。ずっとお化け屋敷のオバケをやってたから会えなかったけどね。べつに顔を見なくても良いんだ。じんがやりがいを持って活躍してるのがわかればOKなんだ。パパがいない時も、おばあちゃんに頼らず、自分でメシも作っているよ。

ちゅけは就活で苦戦している。まあ院進学でも良いんだ。人生の選択の厳しさを味わっているはずだ。

3人(いや4人)ともそれぞれの道を頑張っている姿は、天国からでもわかるだろ?じいちゃんはもうぼちぼちそっちに行くとか言ってるるけど、もうしばらく粘れるかも。

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ちゅけと祐馬はいなくて、
じんとふたりだけの誕生会だったよ。
バースデーケーキ買えなくて、ダイシンのチーズケーキで代用した。
ロウソクやろうとしたら、じんが「やらなくていい!」って言うからやめたよ。
祐馬がいたら、「やる!」とか言い出すだろうけど、、、

Saturday, July 4, 2015

犬の散歩

わっ、半年ぶりの投稿だ!
今朝、じんが寝坊して「やべぇ!」と慌てて学校に行ったので、久しぶりにカイを散歩した。
保育園の前を通るコースなんだよね。保育園で一緒だった米屋の◯◯さんのお父さんと「おっ、久しぶり!!」とすれ違ったあたりから、当時の優子がよみがえって来た。
この道を子どもたちを連れて送り迎えしたよな。合計9年間も。
Tikiは講演とかでは父親の役割とか偉そうなこと言ってるけど、うちじゃ全然ダメじゃない!今週末はゴルフ行くし、1週間も海外出張なんてどうするつもりなの?私だって仕事があるのよ!他のお父さんたちは運動会の準備で行ったりしているのよ!
という声が天から降りて来た。

優子そんなこと言うけどねえ、、、その後の思春期の子育てがどんなだかわかってんの?
3人それぞれいろんなことをやらかしてくれるし。それを父親ひとりでやってんだよ!

告別式で、優子の写真に向けて「ふざけるな!」と叫んだシーンもよみがえってくる。
まあ、良いけどね。優子がいなくなったおかげで、いろんな人たちと出会えたよ。べつに君がいなくたって子どもたちとボクは生きていけるんだよ。

帰りの坂道に冬の雪の日に優子が車で子どもたちを送りにいって。
そんなところに駐めたら、スリップするぞ!!
言ったとおりにスリップしてたのを後の方から眺めていた。

坂道の途中にある小出さんのおばさんは、家の回りの花壇に水をやりながら、幼いちゅけが通るといつも声をかけ、「ちょっと待ってて!」と駄菓子を持って来てくれた。21歳になったちゅけもそのことはよく覚えているらしい。その小出さんの家も、今は空き家だ。

別に、もうブログに書く必要もないんだけどね。
散歩の途中、書こうと思ったから書いているけど、、、もう仕事に行かなくちゃ!!こんなこと書いているヒマはない。

Saturday, January 3, 2015

6年目

そう、この6年間は、僕の気持ちの問題だったんだ。
そういう意味でのブログはもう必要なくなった。

一昨日の元旦は、息子ふたりと三浦霊園の優子を訪ねたよ。久々だったよね。ちゅけは夏にひとりで、祐馬もアメリカに行く前にひとりで来ているから、親子で来たのはホント久しぶりだったよ。ちっとも変っていなかった。当たり前だけど。

昨日は優子側の親族と会食だった。お義母さん、元気そうだったよ。いまだに、生きがいを持ち続けているんだよね。80歳を過ぎて、立派だと思う。もう、義理の息子との関係はどうでもいいんだ。、、、よくもないか、お義母さんにもしも何かがあった時の出動要員としてはしっかり待機している。むしろ、子どもたちとの関係だね、大切なのは。祖母から孫たちへ。あんなにたくさんお年玉をもらっちゃって、ちゅけはびっくり。そう、お祖母ちゃんはね、お金持ちなんだよ。

昨日は飲み過ぎたから早く寝て、今朝は早く起きている。ちょうどいいや、ブログを書く時間がとれて。今日も忙しいんだよ。お昼はうちで親族10人が集まる。一応、華鳳で中華おせちを頼んだけど、食べ盛りの男の子たちのためにローストビーフと焼き豚を午前中に作らなくては。そう、6年前と同じ場所で、同じシーンが繰り返されるんだ。赤のジャージまで同じだよ。違うのは、優子が抜けて、姪の連れ合いが加わるだけだ。あと、じんが異様に大きくなった。

気持ちが繋がったんだ。
6年前、急に僕の身体の半分が失われ、ちぎれた断片から愛着の血がジョボジョボ流れ出していた。それを家族や、友だちや、セラピストや、ブログという受け皿で掬い取って必死に還元していたんだ。でも、もうその必要がなくなったんだよ。

年末に万座プリンスを訪ねた。6年目にしてやっと再訪することができた。万座山ゲレンデというんだね、優子が昇天した場所は。そう、こんな風景だったよ。6年前のイメージはしっかり今でも焼き付いている。ちょっと立体感は乏しかったけどね。花を手向けてきた。そして、6年前は果たせなかった絶景露天風呂に入り、一泊してきたよ。6年前は夜中に引き上げなくちゃならなかったからね。そこから再スタートできるんだ。宿にも6年前のお礼を残しておいた。

そんな、無理して繋げようとしなくて良いのよ!

いや、繋げたいんだよ。というかもう繋がってしまった。いま、優子への気持ちは閉ざされた居場所にしっかり受け止められ、うまく循環するようになったんだ。もう、こぼれ出てブログに受け止めてもらう必要はない。

もし今後もブログが必要な場面が出てくるとすれは、子どもたちとの循環だね。でも、それは父親である私がしっかり受け止めているはずだ。だとすれば、必要になるのは子どもたちが巣立つ時。

3人ともそれぞれ部分的に、巣立ち始めている。ちゅけは北海道でスキューバと居酒屋のバイトで。祐馬はケンタッキー州、そしてメルボルンへ。じんはまだこれからだけど、柔道と総合格闘技へ。自分の世界を持ち始めている。ジャンプするためには、愛着というしっかりした踏み台が必要なんだ。そこがふにゃふにゃだと勢いを込めて踏み切ることができない。そういう意味で、僕自身のジャンプのためには老親ふたりがしっかりと踏み台になってくれている。

やがて子どもたちは親から離れていくのだろうか?
いや、アジアの親子は離れはしないんだよ。距離感が変化するだけだ。至近距離で保護するポジションから、遠く離れて安心して見守るポジションへ。

6年間なんて、あっという間だったよ。
ネルソン・マンデラは27年間も獄中にいたんだ。
ヴィクトル・フランクルは3年間、強制収容所にいたんだ。、、、3年間か、、、
その後に、十分、再スタートできるんだ。