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Friday, February 20, 2009

カナダのジャグジー事件


優子

明日は年休取ったんだ。だから、今晩はちょっと夜更かししようかな。

昨日、直子さんがメールをくれたよ。
数日前、親戚の人が優子のお葬式のことが新聞に載ってるよ、とコピーを送ってきてくれたんだ。
直子さんがコラムに優子のことを書いてくれて、とても嬉しかったから手紙を出したんだ。そしたら、返事をくれて、彼女のブログにも優子のこと書いてくれてるって、教えてくれたよ。このブログにも来てくれているんだって。東直子さんのことは歌集も何冊か送ってくれるし、優子から話を聞いていたけど、お会いしたのはお葬式が初めてだったんだ。ほんのちょっとの会話だったけど、会えてよかった。

それに、今日はいつもブログで応援してくれているMikiちゃんに会ってきたよ。
Mikiは、ブログを読んでると、安心するって言ってくれた。
それは、僕の心情が見えるから。その内容はとても辛いものだけど、親友としてそれが見えないととても心配になるよね。いちいち尋ねるわけにいかないし。
もう一つの安心は、Mikiなりに優子を失った喪失感を、ブログで共有できるってことなのかなと思ったよ。
ひとりぼっちで進める喪の作業は辛いからね。共有する中で進めるのは、まだ心強いんじゃないかって。
そんな話をして、僕もとても救われた気持になれたよ。
別に、僕の気持ちをわかってくれなくてもいい。そりゃ無理なことだと思う。僕自身もわからないもの。
でも、僕を見ていてくれている人がいることが、僕にとっての大きな安心につながるんだ。

そのことは、夫婦でも親子でも通じるんじゃないかな。
夫婦だったら愛情、親子だったら愛着とかいうけど。
要するに、そばに居て、自分のことを見ていてくれる、認めていてくれる。
何でもわかっている、、、。
好きとか、嫌いとかいう次元とはまた違うんだよね。一緒にいれば、当然イラついたりムカついたりもするのだけど、その根底には、一緒に居ることが大きな安心につながるというかね。
その人がいるから、自分が成り立っているみたいな。
絶対、裏切らない、どんなヘンなことがあっても逃げ出さないという信頼感なのかな。
裏切らないといったって、浮気したり、3組にひと組は離婚する時代だから、そういう可能性は十分あるはずだけど、心臓マヒで突然死んじゃうのと同じくらい、ありえない可能性として、頭の隅に置く必要もないくらいな。

少なくとも、僕は優子をそう思っていたし、子どもたちもきっと母親のことをそう思っていたんじゃないかな。だとすれば、子どもたちが失った母親への愛着を、父親である僕が十分に補ってあげなくちゃいけないんだ。そのことは、また改めてじっくり考えるとして、

4年前のカナダ旅行で起きた例のあのヘンな出来事というか、面白い話をバラしちゃうね。これは、まだバンクーバーのさっちゃんにしか話していないんだ。
とても美しいリゾート地オカナガンに川上山荘という日本人の老夫婦が経営している民宿があり、家族で2泊したとき、ある家族と一緒になったんだ。すごく陽気で社交的なカナダ人のダンナと、ちょっと暗そうな日本人の奥さん。子どもたちも同じくらいの年齢だったので、仲良くなり、一緒に遊んだり夕食を食べたりしていたんだ。そこには、日本の露天風呂的雰囲気を出すためか、大きめのジャグジーがあって、自由に入れるようになっていて、みんなで交代で入っていたんだ(もちろん水着を着て)。僕は一日中車を運転して疲れていて、美味しいワインがすぐに回ってきて早めに寝ちゃったら、夜中12時すぎだったろうか、とつぜん、その奥さんが部屋にやってきて「私のダンナがあなたの奥さんのお尻を触ってます!」と怒鳴りこんできたんだ。よく状況を飲み込めなかったのだけど、要するに、優子とそのダンナが夜遅くまでふたりでジャグジーに入っていて、お酒も入ってだんだん良い(怪しい)雰囲気になってきて、盛り上がっちゃったらしいんだ。その様子をどうやら先に寝ていた奥さんが部屋の中からこっそり観察していて、さあ、いよいよニアミス、というところで踏み込んだらしいんだ。
そんなことを知って、僕はムカつき、眠れなくなっちゃって、明け方、外に出て散歩してたら優子も同じように眠れなかったらしく、ふたりで外で話したよね。

ボク)いったいどういうつもりだったんだ!?
優子)ワインも入り、話しているうちに意気投合しちゃって、彼が私を膝の上に乗せようとしたの。
ボク)どこまでなら良いと思ったの?
優子)キスぐらいまでなら。。。。
ボク)・・・・・・
優子)でも、Tikiを裏切るとかそういうことじゃ絶対ないから。許して!
みたいに、最後は懺悔調だったよね。

翌朝、4人で話し合い、僕と奥さんが糾弾し、優子とダンナは平謝り。
奥さんは、日本が恋しくなるとここ川上山荘にきていたのに、もうここにも来れなくなっちゃった、と泣きだすし。どういう経緯か忘れちゃったけど、僕が精神科医で夫婦カウンセリングなんかもやっていると言ったら、ダンナが、我々も相談に行こう、いろいろ問題を抱えているし、という話になり、奥さんは、絶対そんなことやらない、私を気狂い扱いしないで!と怒りだしたんだ。
そのあたりから、はは~ん、そういうわけねと少し見えてきて、僕のムカつきも収まってきて。帰る頃には、ダンナと連絡先を交換して、また会おうねみたいなノリだったんだけど、さすがにそれはできずに帰っちゃったよね。あの夫婦、今頃どうしているんだろう?

その後は、何事もなかったように、また家族旅行の楽しみを継続して。次の日は祐馬のリクエストで乗馬したんだけど(上の写真)、優子は寝不足でフラフラだったよね。お疲れさまでした。
そして、その二日後が右上の写真です。

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