Send your message to lettertoyuko@gmail.com


Wednesday, March 31, 2010

千鳥が淵の桜

職場を早めに抜け出した。
お花見はあまり気乗りがしない。
桜は新たなスタート。
大学にも、もうすぐピッカピカの新入生たちが入ってくる。

季節はまた 変わるのに
心だけ 立ち止まったまま
(プリプリ⇒徳永英明「M」)

九段下で降りて、北の丸公園へ。
九段下駅もずいぶん変わったなあ。昔は東西線だけの小さな駅だったけど、今は3つの路線が交差する複雑な駅になっちゃった。
前に進むのは辛いけど、過去ならいくらでも振り返られるぞ。
高校時代は、よく授業を抜け出してこの公園に来たもんだ。(高校はふつう授業サボらないはずなんだけど、サボっていたんだっけ?)
千鳥が淵のボートに乗ったり、体育の授業では皇居一周があたりまえだった。
武道館から右手に折れ、千鳥が淵を見下ろす石垣の上の小道はデートコースに最適。密かに好きだった女の子を誘って、このルートで散歩して、このベンチで座って、、、何度も頭の中でシミュレーションしたけど、果たすことのなかった淡い思い出が広がる。声をかける勇気も自信もなかったもの!

今晩は高校のクラス会。友人のひとりが経営するレトロなレストランがいつもの集合場所だ。40歳を過ぎ、メーリングリストを作ってから、年に1-2回こうしてプチ・クラス会を開いている。でも、その彼女は来なかった。

高校時代、いったい自分が何者で、何になりたいのかもさっぱりわからなかった。
でも、交換留学の夢が叶い、大学もどうにか受かり、世の中は僕を肯定してくれたんだ。自分を肯定するには有利な人生のスタートだった。その後も、就職・結婚・子どもたち・・・。細かいところでは傷つき、失敗しても、大きな挫折のない順調な人生だった。

それが、ここに来て、大きな挫折を味わうなんて!
失敗じゃない、単純に失っただけだ。
今まで、こんなにたくさんのものを得てきたんだ。
ひとつぐらい、失ってもいいじゃないか!?
焦って取り戻そうとする必要はない。
しかし、よりによって一番大切なものを失うなんて。
いや、失ったから一番大切だと思っているだけなのかもしれない。
他にもあるだろう?
子どもたち
もし彼らを失ったら、僕は生きていけない。

No comments:

Post a Comment