Send your message to lettertoyuko@gmail.com


Sunday, March 14, 2010

ほんとうに向き合うって?

人に向き合うって、本当はすごく勇気が必要なことです。
遠い人はどうでもいいんです。
近い人、親密な人が一番たいへんです。自分の人生に直接関わるから、どうしても多くを期待します。
違いと葛藤を乗り越え、相手に近づく勇気。
相手を信頼し、心配せず離れてゆく勇気。
でも、そうそううまくはいきません。気持ちの負担が大きすぎます。さらに一歩押し出すと、相手に飲みこまれてしまうか、家族の微妙なバランスが崩壊してしまうかもしれません。
条件さえそろっていれば、そんな大がかりなことをしなくても、小手先の修復で十分にやってゆけます。でも、もっと大きな小手先では効かない問題に直面したら、どうしても向き合う勇気が必要になります。

結局、相手に向き合うためには、自分自身と向き合わねばなりません。
自分の悲しみ、後悔、自責と向き合おうとする勇気を、過去の記憶が大きな不安となってくじけさせます。不安感は、大胆な行動を麻痺させます。

自分と向き合うとは?
自分のnegativeな体験(悲しみ、自責、失敗、恐れ、怒りなど)を心の中に隠してしまい込むのではなく、表象に取り出してみて、点検します。比較的軽いやつなら、自己点検で大丈夫です。それまで培ってきた自信や成功体験を使って、OKだよ!と肯定し、negativeからpositiveにひっくりかえしてあげます。
でも、重いやつ、特に自分の生活史の中に埋め込まれたnegativeな体験はやっかいです。その中にpositiveな鉱脈を見つけるのは至難の業。古びた昔の炭鉱に久しぶりに立ち入れば、昔の想い出がよみがえる不快感と、崩壊する恐れに向き合わねばなりません。ひとりでは危険です。その作業を見守り、支えてくれる人がどうしても必要になります。しっかり自分に寄り添い、守ってもらいながら掘り進めると、ふとpositiveのかけらを見つけたりします。そこを頼りにもう少し掘り進めてゆくと、negativeだった基盤の部分自体を、そっくりpositiveに立て直すことができます。

No comments:

Post a Comment