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Sunday, April 8, 2012

親のエゴ

エモーショナル全開だよな。
なぜこんなに悲しいんだろう。

なんで、ボロボロ泣いてるの?
ばっかじゃねーの!?
ちゅけのアパートを出てから、札幌駅のコンコースで、千歳空港で、ずっと泣きっぱなし。
喪失の涙。優子を失った時と似ている。
なわけないだろ!
ぜんぜん比べる余地もないはずなのに。
ちゅけを心配してるわけではない。
別れが辛いわけでもない。
一緒に過ごした日々が失われるのが辛いのか?
ちゅけのことをまだ心配しているのだろうか?
函館に行き、札幌に二回来て、ちゅけと過ごした日々。
どれほど自炊するかはおまえ次第だけど、台所の使い勝手が悪いとやる気なくすからな。ここまで整えてやったぞ。やり過ぎたかな。
まだ手放す覚悟が出来ていないんだろうか。

子どもにしてみれば親の気持ちなんか重たいだけ。ぜんぜん関知しないだろ。
オレだってそうだった。17歳で最果ての地に行っちゃったんだから。途中、母親が来るとか言ったけど断ったんだよな。悪いことしたね。でも子ども側としては、巣立つのに精一杯だったんだ。後ろを振り返る余裕などなかった。ちゅけだってそうだろうよ。そんなことはどうでもいい。というか前に押し寄せてくる新生活のことで精一杯だもんな。親のエゴだよ、これは。

18年前にスイッチが入っちゃったんだよな。
ベビーウォーマーのちゅけを眺めてオレが父親になった瞬間から、とても大切な守るべき存在ができた。
いかに3人のこどもたちが、オレの人生にとって大切な存在であるか。
子どもたちに向けた愛着。
思い出すのはちゅけが幼かった頃。
パンカンカンとか、ベーショーショとか、幼児語をしゃべり、青森のキャンプ、保育園の送り迎え、草津の家で過ごした日々。
「大滝の湯だよ!」とか言って、歯からツバを滲ませたちゅけ。
そのちゅけが18歳。旅だちの日なんだよ。
寝顔はまだ幼い。でも、身長は父親を追い越した。

なぜ、そんなに悲しいの?わけわかんないよ。
子離れがこんなに感傷的になるなんて、知らなかったよ。
だって、いつだって会えるじゃん。連休に戻ってくるか?
夏休みは子どもたち2人と押しかけるからな。

じゃなくて、会えるとか会えないとかの問題じゃないんだ。
これからだって大切だし、承認を与え続けるよ。
だけど、もう守るべき存在ではなくなっちゃうんだ。
そりゃ、仕送りは続けるよ。経済的には自立していない。
でも、あいつの日常は切り離された。親はもう守れない。自分で勝手に守るんだ。オレは関知しない。
大切な存在であることには変わらない。でも、大切な存在を手放していく。

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