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Thursday, July 9, 2009

悲しみの土台


昨日は、午前・午後、2ヶ所で研修の講師をやった。
比較的早く家に帰れたのだけど、さすがに疲れて早めに寝てしまった。

研修ってのは、電話相談について。事例を提示したり、ロールプレイをしながら、相談技術を磨くわけ。
クライエントの気持ちに、どう寄り添い、共感するかという基本に立ち戻る。
クライエントは、マイナスの気持ち(もうダメ、どうしていいかわからない、死ぬしかない、希望が絶たれた...)と、ちょっぴりのプラスの気持ち(でも、どうにかしたい、前向きに考えたい...)の両方を提示してくる。相談員がクライエントのマイナスの気持ちに触れるのは結構難しい。言及するとその部分が拡大され、ますます落ち込んじゃうんじゃないだろうか、一緒に泥沼にはまって抜けられなくなるかも、時間がかかってしまうかも、、、などの危惧が伴う。結果的に、ちょっぴり見せたプラスの部分に注目し、そこを語ることによって、よりプラスの方向へ引っ張ろうとする。
でも、それじゃあダメなんだよね。しっかりマイナスの部分に降りて行ってあげなくちゃ。それを躊躇するのは相談員の不安の現れであり、泥沼になるわけじゃないよ、、、ということを伝えたかった。

先日、毎年恒例のゴルフコンペに参加した。一年ぶりの仲間たちと旧交を温めるという感じ。優子の悲報を知っている人も知らない人もいるし、男同士のゴルフの最中に、そんな話題は当然触れない。でも、仲間のひとりが、
「Tikiさん、こんな時、よく来たね!」と一言。
僕も「ありがとう!」と一言返し、それで終わった5秒ほどの会話。
でも、それがどんなに救われたことか!!
僕自身、プラスの気持ちを賦活して、普段の生活を前向きに引っ張ろうとしている。仕事だって、ゴルフだって。でも、その氷山の下には、深いマイナスが隠れているんだなって感じるよ。仕事に集中しても、ふと一瞬、優子を失ったスキー場の現場のシーンが脳裏によみがえってしまったりする。どうしようもない深い悲しみの土台の上に、前向きな自分を成り立たせているっていう感じかな。

土台の悲しみを見過ごし、がんばっている上積みの部分だけを認めてもらっても、ピンとこない。
「そうじゃないんだけど、、、」と言いたくなる。
でも、誰かが土台の部分を見ていてくれるという安心感が、前向きのベクトルを延ばすことができる。
僕は悲しみの中に留まっていたいわけじゃない。それをいつまでも、じっと見つめていたいわけじゃない。そこから抜け出したい。

電話に相談してくるクライエントも、両方の気持ちを持っている。面接よりも気軽に簡単に相談できる電話では、よりマイナスの部分が多かったりする。でも、電話をかけて、救いを求める行為は少なくともプラスの部分だ。じっくり、受容するだけでは、マイナスの部分の会話に終始してしまう。ちょっぴり示したプラスの部分をじっくり会話して増やしてゆくことが大切だ。でも、プラスの会話だけでは信頼感は生まれない。クライエントのマイナス:プラスの気持ちの割合に合わせながら、その両方の気持ちに寄り添うことが大切なんだよな。僕は、4:6くらいかな、、、、と思いたい。

今日は、いよいよワンちゃんのおこし入りだぞ!!
バターライスwithミートソース)

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