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Thursday, January 12, 2012

子どもたちの受験

ちゅけの英作文問題
1) Introduce yourself as if you are doing in front of the new classmates in a university.

祐馬の小論文問題
この新聞記事を読み、次の設問に答えなさい。
東日本大震災の経験を踏まえ、桜島の地域の方々にあなたが考える防災対策を提言してください。(600字)
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そうだよ。パパは去年までずっと入試問題を作ってきたんだから。

いよいよだね。ちゅけは2日後にセンター試験。祐馬の入試は二週間後。
パパに何かできることあるかな?
何もないよね。
子どもの一世一代のイベントに、親はどう関われるのだろう?
一緒に受験会場まで付き添うわけでもない。
受験宿に一緒に泊まるわけでもない。
せいぜい、お弁当を作るくらい?
「ちゅけ、弁当はどんなのが良い?」
「いつもどおりで良いよ。特別な変わったやつを食べて失敗したくないから。」
あっ、そうね。なるほど。

お百度参りとか意味のないことはやらないけど、親がordealを買って出る気持ちはわかったりしてしまう。
(お百度参りは日本の民間信仰で、神仏に祈願するために同一の社寺に百度参拝することである。百度参りは人に見られないように行うとか、裸足で行った方がより効果があるなどとも言われる。)

30年以上前、パパが大学受験の頃、おばあちゃんはちょうど体調を崩して寝込んでいたんだ。
受験本番の日、「お弁当、作れなくてごめんね。」
済まなそうに言われたことを覚えている。
いいよ、別に。適当に買ってくるから。
当時はコンビニ弁当なんてなかった時代だったけど、弁当なんてどこにでも売ってるし。パパはこれからの目の前で起きることに夢中・精一杯で、弁当のことも親のことも眼中になかった。つまり、どうでもよかった。弁当の中身と試験の出来具合は無関係だし。
(でも、このことを覚えているってことは、ホントはそうでもなかったのかもしれない)

不安感は、人と人をくっつけてしまう。

人のことは何とでも言えるんだよ。
親のエンジンから子ども自身のエンジンに付け替えましょう。
親は心配せずに見守っていましょう。
思春期精神科医とか言って、他人には偉そうなことを言いながら、自分自身の不安感はどうすることもできない。そわそわしちゃうんだよね。

祐馬、合格発表はネット、それとも見に行くの?
見に行く。
パパも一緒に行ってやろうか?
ううん、祐馬、ひとりの方が良い。でも、もし受かったら手続きのこととかあるし、どうしようかな〜。

3年前はたいへんだったよなあ。
パパはママを亡くした直後で自分のことで精一杯。ちゅけは高校受験だったけど、そのことを感じる余裕さえなかった。でも、合格発表は仕事の都合をつけて見に行ったよ。ママが亡くなってから、初めての喜びだった。

君たちのことは、心配していないよ。
祐馬の方は、まあ多分安心だし。
ちゅけの方は、開き直っている。

そっか。じゃあお弁当は普通のにしようね。
ふつうだと鮭の切り身とかだけど、土曜日の分、ちょっとグレードを上げてさわらの西京漬けを買ってきちゃった。
でも、パパは忙しいんだ。金曜の晩は仕事で遅いし、土曜の晩は高校の同級生と飲み会なんだ。ちゅけが入試の最中に、パパは飲み歩いていていい?
別に。メシが食えれば良いよ。
そんな、もともとパパがいても何もないし。

そうだよな。そんなことはパパも分かっているんだけど、ダメなんだよなあ。

じゃあ、君たちに問題つくってやろうか。
作文書いたら見てやるからな。
祐馬の模擬面接もやってやるよ。パパとふたりだとケンカになるから、りょうこおばちゃんにも立ち会ってもらってね。
パパは君たちに干渉している訳じゃないからね。
あくまで君たちが望んできたら、パパやってやるけど、
パパの方から言い出したりはしないから。

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