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Monday, March 14, 2011

二次受傷 Secondary Trauma

テレビからは刻々と明らかになっていく想像を絶する被害が伝えられ、メールやツイッターではお互いの安否を伝え合い、Facebookでは海外の友人から応援メッセージが届く。

医者仲間いわく: 
テレビの惨状を見ていると、すぐにでも救援活動に向かいたい衝動に駆られますが、仕事もあってそうもいかず、やきもきしております。まずは、医療支援に出かける医師のバックアップをすることでつながっていたいと思います。状況が許すようになれば、被災地の病院に向かい不眠不休で疲弊している、ドクターの交代要員としてお手伝いをしにいこうとも考えています。

医療学者の友人いわく:
ニュースを見ていると、東北の地方局のアナウンサーがだんだんとPTSDっぽくなっているのが気になります。直接には被害のなかった方達も、これだけ悲惨な映像や情報に「曝露」し続けていると、心身に影響があるかも知れません。

臨床心理士の友人いわく:
被害が時間を追うごとに更新されていっており、ニュースで見る地震被害と、今こうしてパソコンに向かっている自分と、現実が2つあるような感覚に襲われています。

なんかオレもsecondary traumaに罹患しているみたい。テレビのニュースから目を話すことができない。こうしていられない、何かをしなければ、すぐにでも被災地に飛んでいかねばという焦燥感。自分だけ楽しみを持ってはいけないという罪悪感など。なんかすでに燃え尽きちゃっているみたい。
今日は計画停電もあるし、仕事の予定がどんどんキャンセルになっている。電車は本数を減らし、めちゃ混みだろうから、チャリでゆっくり通勤しよう。

<参考>
二次受傷とは、「代理受傷」「共感性疲弊」「外傷性逆転移」と呼ばれている現象の総称であり、
「外傷体験を負った人の話に耳を傾けることで生じる被害者と同様の外傷性ストレス反応」
を指す。例えば、犯罪被害者をクライエントに持つ臨床家、子どもが自動車事故に巻き込まれたという知らせを受けた両親、戦争体験の取材をしているジャーナリスト、被災者の調査をしている研究者、職業上、悲惨な場面に曝される救急隊員や消防士などが二次受傷を負うと示唆されている。


二次受傷の症状としては、いわゆるPTSD症状(再体験、回避、覚醒亢進)、燃え尽き、世界観の変容などが挙げられている。つまり、被害者の語りが繰り返し頭の中で再生される;クライエントが描写した外傷体験がフラッシュバックや悪夢として体験される;夜道を歩くのが怖くなり、小さな物音に敏感になる;家族の安全を極度に心配する;配偶者や恋人と親密な関係を維持できなくなる;支援者としての適性を疑うようになる;などが含まれる。
二次受傷を受けやすい人は、「過去にトラウマ体験」があり、「既存のストレスレベルが高い」「若い」「女性」など。

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