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Thursday, March 24, 2011

最後の小学校卒業式

じん、ごめんね。
中学の制服と卒業式の貸衣装を注文すること、すっかり忘れていたよ。
12月に新1年生の説明会が中学であったんだよね。仕事があったし、もう3回目だから行かなくても大丈夫、後で書類が送られてくると思っていたんだ。でも、送られず、そのまま忘れていたよ。
祐馬のときは、12月にママが説明会に行ったんだよね。
その後、ママは死んじゃったけど、祐馬が気にして、友だちのお母さんといっしょにイトーヨーカドーに買い物に行ったよ。
祐馬もママも女の人は友だちネットワークが得意だけど、じんもパパも男はダメだね。保育園のパパママネットワークはあったけど、小学校のママ友ネットワークには入れないし。結局、そういう情報から切り離されちゃうんだ。
パパも子どもたちの弁当作りとか目の前に見える部分はできるけど、それ以上はなかなか手が回らないよ。

じんの卒業文集、読んだよ。
6年間を振り返って。
そうだよな、入院のことはパパもよく覚えているよ。2年生だったことは覚えてないけど。
冬に風邪をこじらせマイコプラズマ肺炎になり、日赤病院に入院したね。パパも小2の時に肺炎になって学校をずいぶん休んだんだよ。だから、その辛さよくわかる。でも、パパの時は家で寝ていて、お医者さんが家まで往診してくれたんだ。
じんは入院したよね。その方がいつも看護師さんがついているから病気を治すにはずっと良いんだ。でも、ひとりで病院のベッドにいたのは寂しかっただろう!昼間はじじばばが来てくれて、兄・姉も来て、ちゅけはマンガ、祐馬はおもちゃを持ってきて、、、そのこと、じんはよく覚えているんだね。もちろん、ママとパパも仕事が終わって、交代で駆けつけ、就寝の時間までいたよ。
予想よりも早く退院できるって知らせを受けたとき、パパは嬉しくて思わず泣いちゃったよ。結局、一週間くらいだったっけ。
家族が危機の時、家族の愛を確認できるんだ。(もし愛がなかったら、そのことも顕在化してしまう)
ママが死んだことは文集には書かなかったね。そう。書きたくないよな。

そして今日は、おまえの卒業式。冷える体育館で卒業生の入場を待っている。
パパは入場シーンに弱いんだよ。ちゅけと祐馬の時もそうだった。始まる前が一番感傷的になるんだ。なぜか涙が止まらない。

さあ、入ってきたぞ。5年生がリコーダーで演奏するPomp and Circumstanceに乗せて、威風堂々と入場してくる君。通路の脇の席だから手を延ばせば届くのに、届かないところに離れていく。
すごく淋しいけど、すごく嬉しいよ。

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