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Thursday, August 19, 2010

沖縄3 <優子と感情を放す>

世界の果ての日本。
その果ての沖縄。
その果ての久米島。
その果てのはての浜
周囲7kmほど、草木も生えない珊瑚の白い砂浜だけの無人島へツアーでボートを繰り出した。
昨年、優子石を作るため骨の一部を取り出して砂状に細かくした。その余りを小瓶に入れ、その半分は昨年の夏、優子が昇天した万座温泉スキー場を見下ろす草津の山から空に離した。
残り半分は、ここでみんなで海に放そう!

優子は海派だったよな(僕は山派)。若いころ仲間と行ったサイパンでは一日中シュノーケルで浅瀬に浮かんでいた。だれもが気持ち悪がる黒いナマコを直に指でつまみ上げ、みんなをビックリさせたのが懐かしい思い出だ。子どもの頃は海洋生物学者になりたかったんだってね。最果ての浜辺は、世界の海に直結している。ここは残りの優子を放つには最高の場所だ。これで、優子は空と海を自由に吹き渡ることができる。
白く小さくなった優子を手のひらに取り、海に放す。思わず涙があふれてくる。保育園パパも灰を手に取り涙を流してくれた。

でも、ユマは参加していない。ママの灰を手に取るのを拒否して遠巻きに眺めている。まわりの人の目を気にして、パパが泣けばすぐにタオルを投げてくる。
「大丈夫だよ、サングラスかけてるからわからないよ。」
「イヤなの!」

さえもそうだったよな。昨晩、民謡酒場でお父さんのパフォーマンスに耐えられず、恥ずかくて顔を上げられなかったよね。われ関せずと知らんぷりしてればよいのに、そうはいかない、普段はうざくても、ほんとはすごく大切なお父さんだもんね。
自分の気持ちを我慢して、他者と折り合う術を学びはじめた中二の彼女たちにとって、気ままに感情を放すパパたちのパフォーマンスは耐えられないよな。

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