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Tuesday, April 5, 2011

先生へ

お元気ですか。私は4月からの小学校が決まりました。このように手紙を書く機会もなかなかなくなってしまうと思うので、最後に先生への手紙を書かせて下さい。


高校生の時に、大学受験に来た日のことを今でも覚えています。大学受験は、正直、勉強不足のまま受けてしまいました。それでも、大学で何を学びたいかはなんとなくですが、考えていました。今の家族関係に不安があったこと、人間関係で悩んでいたこともあり、入学前から家族関係学には興味を持っていました。いざ、面接が始まると幸運か不運か、以前、本で見たことのある先生が目の前にいらっしゃったことで、さらに緊張して上手くしゃべれませんでした。それでも、幸運なことだと思い込み、精一杯アピールした記憶があります。


大学が始まり、難しい授業や、眠たい授業もありましたが、先生の授業では常に何かを考えていました。終わった後に周りの人と討論して盛り上がったり、時には、嫌な気持ちになったり、考えるのが面倒になってしまう授業もありました。物事に対して「本当なのか」「なぜなのか」を一々考えるようになったからです。また、先生の授業を受けて、自分を周りの人に見せることができるようになってきました。なんとなく恰好つけたいから。周りの人と同じが良いから。と最初は思っていましたが、授業中に発表し合うことで、私は私で良いんだ。と思うようになり、泣いたり笑ったり…感情を素直に表現できるようになったと思います。そして、「聞くこと」も学びました。先生はよく、ゼミの途中で「あなたは、どうしたいの?」と何度も聞いて下さいました。聞かれることってすごく気分が良いな、と感じていました。それからは意識して「話を聞く」ようになりました。友人にしても、家族にしても意識をして「話を聞く」と相手のことが少し分かるような気がしました。真似をして「どうしたいの?」と聞くこともあります。小学校の教員になった時も、先輩の先生方や保護者方、そして子どもたちから「聞く」ことをしたいと思っています。


周りの人に先生の話をすると「大学で良い先生に巡り合えるなんてめったにないことだよ。」と言われます。先生は面白い授業をするイメージでした。しかし、松下先輩からブログのことを教えて頂いて、ブログをチェックするようになってから先生のイメージが変わりました。とても失礼ではありますが、身近に感じるようになったのです。最初から読み返し、読みながら涙が止まりませんでした。最近のブログは、本を読んでいるかのように読ませて頂いています。愛読者です。4月からはなかなか読めないと思いますが、夏休みに一気に読んで元気を頂こうと思っています。


ホームパーティー
ブログで知ったことなのですが、先生が私の両親より年上だとは知りませんでした。30歳後半くらいと紹介していたのでとても驚きました。いつまでも、お若い先生でいて下さい。


最後に。人の人生を変えられるのは「先生」と呼ばれる職業だと聞いたことがあります。医師、弁護士、教員。本当に言葉の通りなのですね。私も4月から精一杯頑張ります。本当に本当にありがとうございました!

こうやって、他者と直に関われるって素晴らしいよね。
恋愛関係、家族、親子は一番に直近だけど、それだけじゃなく、こうやって人と人が出会ってじかに触れ合うこと。
人から受けた経験があれば、人に与えることができます。
大学生でさえこんな風に感じることができるんだから、幼く、吸収力の旺盛な小学生はとてもたくさん影響を受けるよね。
影響を与える喜びは、その立場にならないとわからないと思います。
あなたは、影響を受けた後、すぐに与える立場を体験できるからすごくラッキーだよ。

ネットってすごいよね。
ゼミやっても、家に来ても、感じないような身近さを、ブログやメールを介して得られるんだから。バーチャルだからこそ、心に直に入っていくのかもしれない。
リアルな世界だと、どうしても実年齢が影響してくるみたい。私も、30代の頃に比べると、学生たちとの距離がどうしても開いてしまうんだ。本やテレビで見ちゃうと、どうしても偉そうに見えるからね。そんな中でも、こうやって身近に感じることができるのは、影響を与える側にしても冥利に尽きるんだ。あなたも、もうすぐ小学校の先生として体験できるよ。

精神科の臨床に戻るのも、そのあたりに理由があるんです。
大学生との距離は離れていくけど、親の年代とはちょうど良い距離になってきたから。あなたのご両親より年上になっちゃったくらいだからね(笑)。だから、子育てに悩む親世代に直に入ってゆけるんじゃないかなって。若い頃はできなかったことを、これからやろうとしてるのかも。
それは、相手のためでもあり、自分自身のためでもあるんです。

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