Send your message to lettertoyuko@gmail.com


Tuesday, December 12, 2017

多摩サイ

仕事で多摩地区に行くことが二月に一回くらいある。
天気さえよければ、多摩川を自転車で走る。
今日も気持ちが良い。冬の小春日和。天気は快晴。富士山が見えるよ。
日本海側は猛吹雪だって。今年の冬は雪が多そうだ。もうスキーシーズンが始まってるよ。

多摩サイを走り始めたのは優子がまだいた頃だ。小金井市まで片道30km。
初めの頃は、往復するとヘロヘロだったが、今は全然大丈夫。体力ついたよ。
優子を失ってからは、優子を想うロードになった。
登戸付近を通過して、優子の実家の近くだ。もうあまり行かないけど、時々おばあちゃんを訪ねる。

さすがに、もう優子は入ってこないよ。
でも、9年前の僕の気持ちが入ってくる。涙を流しながら走っていたもんなぁ。
走っていると、いろんな連想が出てくるんだ。今、何を一番考えているのか、想っているのかがよくわかる。優子のことや、原稿のアイデアとか。
今も途中のベンチに停まって書き留めている。
一つのアイデアが出て、もう一つ別のアイデアが出て。
三つ目が出ると、一つ目を忘れちゃうんだ。フワフワのイメージが出たり入ったりする。だから、二つ目が出た段階で書き留めておく。

チャリが一番良いんだよね。アイデアがよく出てくる。
電車だと寝ちゃうか、スマフォいじるか。
飛行機の国際線は長い時間を取れるのだが、窮屈で狭い。映画見たり、飯食って酒を飲んじゃう。国内線くらいが良いかな。
その点、チャリだとスマフォも映画も酒もないし、居眠りもできない。しっかり目は覚めているが、頭は何もやることがない。特に多摩サイは信号もなく広々のんびり走るのでイメージを膨らませる宝庫だ。

多摩サイは僕の原点になっちゃったよ。
僕にはたくさんの原点があることがわかった。学会誌に「私のターニングポイント」なんていう原稿を書かされたからね。
・6歳、祖母の死:「死の発見」と恐怖
・AFS :国際デビュー
・JASC:優子との出会い
・London:専門家としてのidentity
・36歳:父親になる
・優子の喪失:そうか、多摩サイは優子を消化するスペースだったのか。走りながら、優子と向き合ったよ。
ターニングポイントとは、何かを得て、何かを失うポイントなんだね。

次のターニングポイントはいつだろう?
順番からいくと、何かを得る番なんだけど、、、

No comments:

Post a Comment