再婚の目的
なぜ、新たなパートナーを得たいのかを自分の中でよく考えてみる。
1)子どもを作るため
若いころは、子どもを作る、家族をつくるという明確な目的があった。男性の場合、中年を過ぎても生殖機能はかろうじて保たれている。若い、生殖年齢にあるパートナーを見つけて、新たに子どもを作るという選択肢がないわけでもないし、そういう例も散見する。その場合、中年オトコと、生殖年齢にある若い女性との大きな年齢差が与える影響、すでにいる子どもとの関係、新たに子どもを産み育てるだけの経済力、体力、これから作る子どもが成人年齢に達するまでの中年男の残りの生存期間など、困難な要因がたくさんあるので、慎重に考える必要がある。
2)生活のため
中年オトコが仕事一筋で、家事・育児能力が備わっておらず、亡くした妻にその機能を依存していた場合、それを補ってくれるパートナーが必要になる。男性は経済的に女性を支援し、女性は生活を支援するという、伝統的な性役割分担による関係である。
一方、男女とも、生活力と経済力を持ち備えていれば、あえて生活を共にしなくても、パートナー関係を築くことができる。
3)性的なニーズ
(中略)
4)心理的な安定性
これが最も重要な動機づけとなる場合が多い。愛する伴侶を失った精神的なダメージから回復した後に、新たな心の支えとなるパートナーを求めるようとする。それは、中年オトコの残りの人生の幸福感を左右する大きな要因である。
多様な結婚形態
新しいパートナーとの関係性の形態も多様である。
初めの結婚は世間一般的な手続き、つまり神式。キリスト教式など宗教的結婚式、披露宴、結婚届けの提出などを踏んだ場合でも、中年オトコの場合は、必ずしもそれにこだわる必要はない。
こ のような通常の法的な結婚形態は、社会的、法律的にも正式なものになり、ちゃんと結婚したんだという安心感が得られる反面、後々遺産相続などが他の家族全体とのトラブルのもとになる場合もある。すでに初婚で子どもをもうけている場合などは、従来の法律的な結婚という形にとらわれず、当人たちとまわりの家族に配慮した形を自由に選択すればよい。
(続く)
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