えっ、奥さん亡くなったんだ!ずっと前に一度お会いしただけの人。ダンナとも何度か会ったけど、それほど親しい間柄でもない。きっと年賀状発送リストから送ってきたのだろう。
訪ねようか迷う。
でも、「私も4年前に妻を、、、」とは言うまい。
優子を失った時、けっこうそういう人がいた。
「私も〇年前に私の〇を亡くしたんです。」
だから、あなたの気持ちもよくわかります、、、
と続くのだろう。
どうもありがとう、私の気持ちをわかってくれて。
その時は感謝してたけど、後々に振り返れば違和感がないわけでもない。
人の喪を借りて、自分の喪の作業をしているんでしょ!
でも、出掛けることにした。
以前患者さんを紹介してくれたこともあるので、営業活動の一環でもある。
しばらくぶりにお会いしたら、名乗るまでもなく私の顔を覚えていてくれた。
奥さまがなくなり、お手紙を書いていたのですが、途中で書けずにやめてしまいました。
それはどうもありがとうございます。
いつも年賀状楽しく拝見しています。
私も一年たち元気にやっています。先生も はもう大丈夫ですよね?
そりゃあ大丈夫だけど、そんなことどうでもいいんですよ。
とは言えず、
「お互い頑張りましょう。」
としか言えなかった。
奥さんが亡くなったのは一年前だって。
会場には奥さんの写真が1枚あるだけ。他には説明もなにもない。
こういう手もあるな。
それまでは広く知らせず、一年後に広める。
私は一気に全部やっちゃったけど。
天童 荒太の「悼む人」なかもその典型じゃない!
お互いに喪をシェアすれば良いんですよ。